日本漢方連盟について

設立の理念

president

理事長:根本幸夫

医薬品販売を取り巻く状況が目まぐるしく変化している昨今、日本の伝統的医薬品である漢方薬を取り巻く情勢も大きく変化しています。

平成21年6月の改正薬事法施行に伴う医薬品郵送販売規制では、漢方薬業界は、漢方薬の全面郵送禁止という突然の事態に直面し、大きな打撃を受けました。

そして、我々にとって最も大きな問題であったのは、厚労省並びに薬剤師会内部においてすら、漢方薬業界について何ら事前に調査・諮問することなく、漢方薬全面郵送禁止の省令が決定してしまったことです。

今回の省令は、漢方薬局・薬店・業界にとっては、死活問題ともいえるにも関わらず、突然このような事態が起きたのは誠に由々しきことです。さらに、本規制は、漢方業界の問題のみにとどまらず、高齢者や持病を持つ方など、社会的弱者といえる漢方薬を服用している患者の方々にとって極めて過酷な規制となっています。

本規制は、当初インターネットの医薬品販売規制を目的としており、それについての審議会が数年にわたりもたれていました。しかし、省令公布の数カ月前の段階になって突如、医薬品郵送全面禁止という事態に至ったのです。即ち数か月前の時点では、まったく規制の外に置かれていた薬局・薬店での郵送販売が、基礎調査すらされることなく全面禁止とされたのです。しかも省令公布前にその点に関して漢方薬の立場から政府に対して異を唱えた組織は皆無でした。

こうした事態の可能性に対して、我々はこれまで無関心に過ぎたのではないでしょうか?各業界の権益と、そのサービスを享受する権利をもつ患者の方々の利益を守ることは業界の果たすべき大きな役割といえます。例えば医薬業界においては、医師会を筆頭に多くの団体がそうした活動を行っています。しかし、今回の事態を見ても明らかなように、漢方薬とその患者の方の権利を守るべき団体は、皆無に等しいのではないでしょうか。これまで、私たちの権益を守るべきと考えられていた薬剤師会は、今回は、漢方業界とは全く逆の立場に立ってしまいました。

今こそ、我々自身が立ち上がり、自身の権益のみならず、我々を頼みにして下さっている患者の方々の利益を守るべき組織を作ってゆかねばならないと考えます。今回の事態に憤りを覚えるだけではなく、我々自身が事態解決のために行動して行くことが必要ではないでしょうか。

(社)日本漢方連盟は、漢方の伝統を守り、今後こうした事態を招くことのないよう、漢方に関する諸問題について、日頃から厚労省や政府サイドと対話・交渉の場を持ち、また、何かある場合には、政府機関より事前に諮問を受けられるような組織となることを目的としています。

平成21年9月

沿革

2009/02/22
「漢方薬など医薬品の郵送販売継続を守る会」を設立

平成21年2月6日公布された、医薬品の郵送販売規制に関する省令によって引き起こされる患者の方々の不利益に鑑み、郵送販売の継続を求めるために、薬剤師・薬種商・薬業関係者などを中心として、「漢方薬など医薬品の郵送販売継続を守る会」を設立、活動を開始。

2009/09/02
「一般社団法人 日本漢方連盟」を設立

郵送規制問題を始めとする、漢方薬に関する諸問題に対応してゆくため、漢方薬局薬店・メーカー・卸売業・業界団体等に呼び掛け、「一般社団法人 日本漢方連盟」を設立。
「漢方薬など医薬品の郵送販売継続を守る会」で行ってきた活動を「一般社団法人 日本漢方連盟」が漸次引き継ぐこととした。
また本連盟では、新たに学術顧問団・医師顧問団を設け、漢方薬に関する諸問題について、行政府の諮問を受けられる機関となるべく努力していく。

組織・顧問団 (50音順)

代表理事 根本幸夫 横浜薬科大学教授。漢方平和堂薬局代表取締役。漢方和漢薬調査研究審議会理事長。総合漢方研究会会長。
理 事 大石雅子 横浜薬科大学講師。漢方平和堂薬局。漢方和漢薬調査研究審議会理事。
譚 定長 中国漢方薬寿堂薬局店主。漢方和漢薬調査研究審議会評議員。
西島啓晃 横浜薬科大学講師。慶應義塾大学薬学部非常勤講師。漢方平和堂薬局。漢方和漢薬調査研究審議会理事。
根本ひろみ 漢方平和堂薬局。
馬場正人 株式会社馬場薬局代表取締役社長。漢方和漢薬調査研究審議会理事。
松江一彦 松江堂薬局取締役社長。漢方和漢薬調査研究審議会評議員。東京中医薬研究会顧問。江東中医薬学院院長。
監 事 押切信夫 大塚製薬株式会社顧問。株式会社イトーキ顧問。漢方和漢薬調査研究審議会顧問。
顧問団 東京大学経済学部教授伊藤元重先生をはじめ、薬学・医療分野以外にも各分野の先生方に顧問団としてご就任頂いています。
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